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2015年10月31日

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2015年10月の YBR125 世界

中国の状況 中国の 125cc 系のラインナップを見てみた。去年9か月日本にいなかったりして、 しばらく見ないうちにかなり聞きなれない名前が増えている。 中国の YBR125 系 中国の YBR125 系 新しい左上から順に追って行く。 XTZ125 XTZ125 が中国でも発売された。これまで、ブラジル版が日本にも入ってきたり していて有名だったが、それも中国からの輸入が入ってくるようになった。この ブラジル版との大きな違いが、初めからキャリアが付けられていること。

XTZ125 中国版

XTZ125 ブラジル版
他にサイドリフレクタの有無でもわかるが、取り外しが簡単なので、決め手には ならないかな。どちらもダイヤフラムが付いた CV キャブを装着している。中国 ではフロントナンバープレートが必要なのだけど、取り付ける場所が見つからない ので、どこに付けるのだろうか。 YX125 YX125(天隼) という機種が発売された。

YX125 天隼

YX125 天隼豪華版
パーツカタログでは、それぞれ YX125 進取版、YX125 凌駕版となっており、1BK のモデルコードが与えられている。この番号でピンと来る人は鋭い人で、1BK は YB125E に振られているモデルコードである。YB125E の進化版かとも考えたが、 1BK5 YB125E ドラムブレーキ・スポークホイール仕様 1BK6 YB125E ドラムブレーキ・キャストホイール仕様 1BK7 YB125E ディスクブレーキ仕様 1BK8 YB125E ディスクブレーキ・ライトカウル仕様 1BK9 YX125 進取版 ドラムブレーキ仕様 1BKA YX125 進取版 ディスクブレーキ仕様 1BKB YX125 凌駕版 1BKC YB125E ドラムブレーキ・スポークホイール仕様 1BKD YB125E ドラムブレーキ・キャストホイール仕様 1BKE YB125E ディスクブレーキ仕様 1BKF YB125E ディスクブレーキ・ライトカウル仕様 となっているので、進化という訳ではなさそう。混乱の元になりそうだな。この YX125 で気になるのは、豪華版のアンダーカウル。日本のヤマハで注文できるか やってみたけど、出てこなかった。ちょっと合成して、私の YBR125SP に装着。 YBR125SP に合成 YBR125SP に合成 オレンジのラインが合わないけど、悪くないかも。装着しているエンジンガードに 干渉する気もするけど。 JYM125 JYM125 という機種が発売された。前からあったような名前で、実のところ、他の YBR125 などにも中国で登録する際にこの名前が使われている。例えば、YBR125SP では JYM125-5/JYM125-6 という名前が使われているし、上記の XTZ125 でさえ JYM125-9 という名前が使われているぐらいである。YB125 という名前を使わず この名前にしたのは、何か理由があるのだろうか。単純に面倒臭くなっただけ かもしれないけど。 JYM125 ラインナップ JYM125 ラインナップ パーツカタログではスポーク版も出ているが、実際に発売されているのかは、 確認できていない。 YB125SP ちょっと飛ばして2012年終わり頃から YB125SP が発売されている。3色4種類と、 それとは別に2013年に1種類追加されている。公安用も出ているので、ついでに 追加したラインナップを。 YB125SP ラインナップ YB125SP ラインナップ 日本にはディスクブレーキ版の 1SF2 と、黒色で金色ホイールの 1SF6 が輸入 されているみたいである。 その他 相変わらずの YBR125/YB125 な感じで、もう少し車種を絞ってコストを圧縮する ことは考えないのかな。その中でも、1つ気になることがあった。2012年頃から 製造されているエンジンの金型が変わったようで、クラッチ側にいくつか違いが ある。近所のお店に行って写真を撮ってきた。 最近のエンジン 最近のエンジン まず1つ目は、 YBX125 などであったオイル量確認窓の名残が無くなったこと、 他に、CCC の刻印が入ったこと。この CCC マークは中国のCCC制度のことで、 China Compulsory Certificate の略である。指定された製品の中華人民共和国で 売られるものや輸入されるものに付けなければならないもの。自動二輪車は、 Motor vehicles and Safety parts に該当するようで、2002年5月より適用されて いる。これまでは、シールなどで確認できたが、直接エンジンにマークされる ようになったので、シールは無くなったみたい。私の YBR125SP のエンジンと タンク上の写真を。 前のエンジン CCC シール 以前のエンジンと CCC シール CCC 刻印にってよって識別に非常に役立つ。まずは、エンジンが古いかどうかの 判断に使うことができるし、後で書くが車体が中国で製造されているかの識別にも 使うことができる。
アルゼンチンの状況 アルゼンチンでの YBR125 系ラインナップは、YBR125E, YBR125ED, YBR125R の 3種類。

YBR125E

YBR125ED

YBR125R
YBR125ED は、マフラー等細かな違いはあるが中国での YBR125K のような形状、 YBR125E は、同様に違いがあるが中国での1つ前の YBR125 の形状となっている。 YBR125R も YBR125K のような感じだが、中国にはないスポークホイールのドラム ブレーキを搭載している。この新しい YBR125R のエンジンを見てみると、上記の CCC マークが確認できる。何故か、白黒の車体にはないけど。 YBR125R のエンジン YBR125R のエンジン この車体は中国で生産されたか、中国から部品を輸入してノックダウン生産されて いるということがわかる。タイヤが SAKURA なので、中国製なのだろうけど。
パキスタンの状況 去年の YAMAHA Global にはなかったパキスタンのヤマハがいつの間にかできた。 調べてみると、ヤマハは1975年に現地企業との合弁会社を作ったが、2008年に撤退 した。その後2013年に Yamaha Pakistan を作成し、2015年4月27日に YBR125 を 発売することになった。現地に工場も作ったとのこと。この辺りは、PAKWHEELS の web ページを参考にした。 Yamaha Pakistan Officially Launches Bikes in Pakistan 現在発売されているのは YBR125 と YBR125G で、これは中国版の YBR125K と YBR125KG として売られているものがベースになっている。 パキスタンのラインナップ パキスタンのラインナップ ヤマハパキスタンの YBR125G のページを見ていて、エンジンが変わったのかと 思った写真があった。 YBR125G のページより YBR125G のページより エンジンを確認して、この写真が間違っていることを確信した。この写真は左右 反転している。正しい写真は。 元に戻した写真 元に戻した写真 公式ページなのだから、しっかりして欲しいものである。それは置いて、この パキスタンの YBR125/YBR125G に珍しい装備が付いている。チェーンケースで ある。 チェーンケース チェーンケース インドの Gladiator にも付いていたけど、フレームが違うので中国の YBR125 には単純に付かない状況だった。この YBR125 は中国の YBR125 とフレームが 同じ形状なので、付く可能性が高い。この YBR125 の機種コード 2TB を使って、 それらしき部品番号を日本のヤマハの部品情報検索に入力してみたが、見つから なかった。まだ日本に入っていないのかもしれない。 上記パキスタンの PAKWHEELS 等のページでは、ユーザの写真が見つかる。その 写真を見て、公式ページの写真にあるエンジンと違うようで、窓跡なし、CCC の 刻印入りエンジンが搭載されている。工場のラインはかなり長そうだし、タイヤは わざわざパキスタン製のものを使っていたりして、少なくともパキスタン内で 組み立てはしているだろうから、中国から部品を輸入してのノックダウン生産か、 中国から金型をもらって製造していることになる。来年には YB125Z も発売される とのことなので、これからに期待をしたいところ。
インドの状況 インドのヤマハのラインナップを見てみた。150cc 前後の排気量がメインになって きている。 Yamaha インドのラインナップ(マウスを画像に合わせると排気量を表示) 125cc のモデルは SALUTO のみになった。さらにこの SALUTO は、YBR125 と違う エンジンが搭載されていた。これは 150cc エンジンのボアダウン版のようで、 78km/l というもの凄い燃費をたたき出すとある。インドヤマハの 125~153cc エンジンを比較してみた。
機種 エンジン bore×stroke
同エンジン機種

SALUTO
52.4×57.9
124.86cc

SALUTO
SALUTO DISK BRAKE

FZ
58.0×57.9
152.98cc

FZ
FZS
FAZER

FZ-FI
57.3×57.9
149.31cc

FZ-FI
FZS-FI
FAZER-FI
(SZ-RR VER 2.0)
※SZ-RR VER 2.0 はキャブレタなので括弧を付けた。 若干の違いはあるが、ネジの位置やレイアウトなどが同じである。これによって 部品の共通化できてコストダウンに結び付けていると考えられる。この流れから 54mm×54mm のエンジンは世界的に無くなっていく可能性も出てくる。 中国ヤマハのラインアップに YS150 が増えたが、以前よりある JYM150 (劲虎V) のエンジン 57.0mm×57.8mm を採用せずに、57.3mm×57.9mm とインドの FZ-FI と同じエンジンを採用している。これも何か理由があるのかと考えてしまう。 エンジン比較 エンジン比較 この 150cc エンジンについては、ブラジルの YS150 FAZER や、インドネシアの BYSON など、世界戦略となっているエンジンである。WR125 や YZF-R125 などに 使われている水冷の 125cc エンジンとも配置が似ている。
フィリピンの状況 フィリピンでは STX125 や CRUX のフィリピン版 RS110f など販売していた。 現在のラインナップで関係がありそうなものを。 フィリピンのラインナップの一部 フィリピンのラインナップの一部 このフィリピンの STX125 では、今ではもうこの機種だけになってしまった4速の エンジンを搭載している。 STX125 STX125 このエンジンが以前とは違って、インドの4速エンジンから続いていたクラッチ カバーに横線が入るものではなくなってしまった。

以前のエンジン

現在のエンジン
ある資料によると、この STX125 はモデル名 YD125T で、モデルコードは 34C になるようで、フィリピン生産とある。しかし、このクラッチカバーも前の4速の クラッチカバーも以前にインドで使われていたものと同じ形状であるし、RS110f も CRUX と同じ形状というのもあるので、やはりインドで作られた部品をノック ダウン生産していると考えるのが妥当なのかもしれない。 XTZ125 は中国製かな。決め手がないのでわからない。
ブラジルの状況 ブラジルのラインナップは、大きく分けて FACTOR 125 と XTZ125 の2種類で、 さらに仕様違いのバリエーションとなる。

FACTOR 125 K1

FACTOR 125 E

FACTOR 125 ED

XTZ125E

XTZ125XE

インドと同じように、150cc のラインナップが増えてきて、FACTOR 125 と競合 するように FACTOR 150 と FAZER 150 が、XTZ125 と競合するように CROSSER 150 が出てきている。

FACTOR 150 ED

FAZER 150 SED

CROSSER 150 ED
特に CROSSER 150 については XTZ125 と価格差が小さいし、ちょっと前までは XTZ125 ではキックペダルが付いていたりと、いくつかバリエーションがあった のが、今では無くなってしまったので、今後の動向が気になるところ。
ヨーロッパの状況 ヨーロッパ各国では、ラインナップは YBR125 と YBR125 Custom の2種類で、 個人的には中国の YBR125SP がカタログ落ちしているので、YBR125 Custom が 継続して発売されているのはありがたいところ。

YBR125

YBR125 Custom
YBR125 は2014年からライトカウル付きのものになったようで、それ以外は特に 大きな変更もなく。
製造国についての情報 調べものをしていて見つけたのだけど、2013年に製造された機種コードの一覧の 文書を見つけた。 MODEL INDEX 2013 ヤマハの公式情報という確実な情報はないが、FACTORY という部分で製造国の 表示がされているので、参考にさせてもらった。同じような文書で、 MODEL INDEX 1958-2008 MODEL INDEX 1958-2010 などの情報も見つかるが、日本・北米・欧州・太平洋州に特化された文章で、 製造国の記述もないので、排気量が大きな機種について調べるときには役立つ けれど、YBR125 などの情報を探すには向いていない。他にも船外機やボートの 機種コードなどの文書もあったりする。 こういった文章だけでも機種コードがかなりあって、さらに部品コードが関わって くるため、管理するのは大変ということが容易に想像できる。
YBR125 系エンジンの今後 インドが YBR125 系エンジンから手を引いてしまった。ブラジルも少し怪しく なってきたし、今後どうなるのか予想がつかない。 オーナーとして、そして世界を旅するライダーとしては、なるべく色々な国で 長い間作られて欲しいという気持ちもあるが、古臭い性能のエンジンを作り続ける のも望んでいないことなので、難しいところ。今後の動きについて、注目して いきたいと思う。

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